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2006年

10月03日

(火曜日)

人を殺す漫画―美味しんぼを非難する。

 皆さんご存知でしょうが、「美味しんぼ」という漫画があります。料理を題材にした教養系漫画で、結構な数の人たちがこの漫画から得た情報を信じています。
 で、この漫画のネタに、決定的な取材不足を伴うものが多く含まれていることを知っている人は、今回の記事を読む必要はありません。

 例えば肝心の料理でも、漫画に描いてあるとおり作ったらとんでもない物ができる(例えば、腐る)ものが僕が確認しただけで3つあります。(本職の料理人さん数人に聞いたところ、もっとあるそうです。)

 で、そんなことはちょっとググればわかりますし、ネタとして大笑いすればいいのですが、人を殺しかねないとなると話が別です。様々な媒体で、何度も信じちゃいけないよ!と呼びかけておくことが重要だと思いますので、今回取り上げます。

 さて。一つ目の人殺しネタは、あまりのひどさに非難が集中したため、大きなお詫び記事が出て、単行本に収録されていないようです。ネット上でもいじられまくって、風化したネタです。それでも、雑誌掲載時に読んで、追加情報を得ていない人が偶然通りかかったらラッキーなので書いておきましょう。

 問題になったのは、離乳食として蜂蜜と半熟卵を与える場面。

蜂蜜を1歳以下の赤ちゃんに与えてはいけません。ボツリヌス菌による食中毒で死亡する可能性があります。

卵は少量から試すか、固ゆでの卵からにしましょう。その子が卵アレルギーの体質を持っている場合、強い反応を誘発することがあります。



もうひとつ、問題になる話があります。それが、最新単行本収録の、主人公の友人、岡星さんがうつ病にかかる話です。ここでは、主人公がいいことを言います。「うつ病にガンバレは禁句」正しい知識です。是非皆さんにも覚えていただきたい。しかし、その舌の根も乾かないうちに、その人を、よりによってその人の職業である料理で励ますのはやめてください。

「うつ病にガンバレは禁句」の「ガンバレ」とは、その人を励ます全ての行動を指します。うつ病の人の訴えにどう答えたらいいかわからないときは、その人の言うことを共感を込めて繰り返しましょう。例:「早く仕事に戻らなきゃと思うと、焦ってしまってつらいんです。」「そうですか、焦ってしまって、つらいんですね。」

また、岡星さんが「死にたくなる」と漏らしたのに対して主人公は言い放ちます。「じゃ死ねばいい。」「言われなくても死にますよ。」「死ぬと決めたら、死んだも同然だ。気持ちが軽くなっただろう。あと一年だけ俺に命を預けないか。」

うつ病の人に気のきいた言い回しをしてはいけません。あなたの気分がよくなるだけです。特に死について語り始めたときは、よく話を聞いてあげて、絶対に精神科医を受診するように勧めてください。

 うつ病は落ち込んだ雰囲気になる、いわゆる気分の障害だけではありません。様々な事象を自分を追い詰める方向に解釈する、知覚や思考等の障害を伴っています。「気のきいた言い回し」は十中八九までこちらが意図したようには通じません。
 また、たとえ冗談めいていても「死」について周囲に漏らし始めたときは、重症と考えて差し支えありません。気のきいたことをいっている暇があったら、すぐに一緒に精神科に行ってあげましょう。

 精神科医や其の他の専門家以外の人たち(つまり僕たち)がうつ病の人に対するとき、相手が主でこちらが副であることを絶対に忘れてはいけません。彼に意見を受け入れさせるのではなく、彼の発言を受け入れるようにしましょう。


最後に、最初の殺人離乳食事件の時に原作者が語ったことをそのまま引用しましょう。
「私が子育てをしていた20年前は、蜂蜜や半熟卵がだめだとは聞いたことがなかったので、よく与えていたけど、うちの子供は、アレルギーにもアトピーにもなりませんでした。」

この一文だけで、彼が論理思考が出来ないのがわかりますね?もともと彼を信用してはいけないのです。彼には論理思考が出来ないのですから。

この記事の真の目的は美味しんぼを非難することではなく、知識の書き換えですから、これ以上は言いません。これ以上の罵詈雑言も、他の人に譲ります。

美味しんぼを信用してはいけません。
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